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スメールの古代都市。「永遠のオアシス」を囲むように築かれた凡人の国で、キングデシェレトの権威の下でサレハトゥライトゥーラなど大赤砂海全域を支配した。後にリルパァールの奸計によって滅亡してからは、呪われた不吉な場所として知られるようになった。

物語

花神ナブ・マリカッタの死後、キングデシェレトマハールッカデヴァータと決別し、ジンニーのリルパァールに王に相応しい人間を選ぶよう命じた。リルパァールは羊飼いの少年オルマズドと恋に落ちた。オルマズドは彼女の助けを借りて放浪する一族の首領となり、暴君フヴァストラを倒して凡人の王となった。新王はジュラバドの都を築き、諸部族から奴隷を募り、属州から労働力を徴用し、都市から供物を要求した。リルパァールは奴隷制を廃止するよう王に進言したが、オルマズドはこれを聞き流した。彼女は自ら選んだ人間が暴君に堕したことに落胆と怒り、裏切りを感じ、ジュラバドを滅ぼす計略を練り始めた。
リルパァールは娘シリンを産み、三つの予言を下した。シリンは偉大な英雄と恋に落ち、その子供は父より優れた者になること。シリンの血縁者の多くが甘い結末を迎えること。シリンは父親の王国を独占すること。
巨鳥ゴグヌスの巣で育てられた孤児キスラは、巨鳥の力を借りてオルマズド王の養子となり、多くの武勲を立てた。王は彼の偉業を讃えて「パーヴェズ」の名を与え、娘シリンとの結婚を許した。本人たちでさえ知らなかったが、キスラもまたリルパァールの子供だった。キスラとの結婚生活は幸せなものではなく、シリンは次第に憎悪を抱くようになった。とある大饗宴の夜、奴隷たちは麝香の飴に毒を垂らし、オルマズド王と三百人の世継ぎたちへと供した。彼らは甘い夢の中で死んでいった。饗宴から外されたシリンとその夫キスラだけが生き残り、キスラは新王となって「パーヴェズラヴァン」を名乗った。下手人の奴隷たちは速やかに処分された。この暗殺はリルパァールの計画の一部であり、彼女がキスラとシリンを操って起こしたものだった。
パーヴェズラヴァンはシリン王妃に知性のない奇形のジンニーたちを産ませると、リルパァールに設計させた「ジンニーの魂を動力源とする機械」を用いて機械生産を推進した。機械によって産業の十分な供給を確保した王は奴隷制の廃止を宣言したが、奴隷から解放された人々は職を失い、むしろ困窮するようになった。一方、パーヴェズラヴァンは「その子供は父より優れた者になる」というリルパァールの予言を恐れ、成長した息子シェロイを城外へと追放した。シリンは夫への復讐を望み、息子に父を殺して王国を奪うよう告げた。
やがて「永遠のオアシス」の吸水量が減少し、王国全体の水路網が崩れ始めた。五大オアシスの灌漑農業は完全に破綻していたが、パーヴェズラヴァン王はジンニーの機械が作った奇観に夢中になるばかりで、水道の整備経費を削減してしまった。騎兵将軍クベロスは水路の再建を提案したが、既得権益にしがみつく貴族たちによって却下された。追放された王子シェロイは「黄銅の仮面」ホラムディンを名乗るようになり、労働者階級に反乱の思想を広めた。リルパァールも労働者たちの傷を癒やし、反乱の蔓延に協力した。ついに反乱が勃発すると、シェロイは父パーヴェズラヴァンを殺して自ら新王の座に就いた。
しかし、シェロイは自らが犯した罪の悪夢に苛まれるようになり、夜中にアビスの裂け目に落ちた。裂け目からアビスが溢れ出てジュラバドを飲み込み、王国は壊滅した。シリンだけは生き残り、「父親の王国を独占する」という最後の予言が成就した。後に帰還したキングデシェレトはこの惨状を知り、罰としてリルパァールの魂を七つに分割した。
キングデシェレトの死後、砂漠の諸王が抗争を繰り返した。サリブ・ドーレイ王はジュラバドに帰還して諸国を平定し、「蒼暮細雨」と呼ばれる平和な一時代をもたらした。だが王子フォジールの死をきっかけに内戦が勃発した。オルガナの城主ムザファールデイズは盟友サリブ・ドーレイ王を裏切り、彼の王権を強奪した。ムザファールはジュラバドに火を放ち、不吉な都を捨てて新都に移住した。その後、ジュラバドの廃墟に人々が戻ることはなかった。

地理

キングデシェレト神殿
オルマズド王が建立したキングデシェレトのための神殿。パーヴェズラヴァン王の時代には、神殿の前に軍用構造体の集中演習場が設けられた。
「五大オアシス」
灌漑水路が流れる肥沃な農業地帯。ろ過システムが故障すると富裕層の人口が減少し、貧困が拡大して反乱軍の温床となった。
ダマーヴァンド山
花神の陵墓である「永遠のオアシス」が建てられた山。ジンニーのフェリギスが「永遠のオアシス」に水をもたらし、この水が水路網を通ってジュラバド一帯を潤している。古い伝説によると、この山の下には天から降りた裁きが埋まっているという。

用語

ジュラバドの祭典。踊り子が登場した。
貨幣
ジュラバドには造幣局があり、金貨、銀貨、銅貨が流通していた。
キングデシェレト
ジュラバドで祀られていた戦争と秩序の神。パーヴェズラヴァン王は神への信仰を疎かにしており、神殿と彫像は久しく整備されていなかった。大反乱ではキングデシェレト神殿も襲撃を受け、一部の神像が破壊された。
クミン酒
ジュラバド産の酒。未成年の飲酒は禁じられていた。
高職議会
貴族によって構成される行政機関。既得権益を守るために「工業と商業活動の自己調節機能」を提唱し、水利施設の衰退を放置した。
構造体
ジンニーの欠片を動力源とする機械のこと。機械を操作する仕事は危険で、時に指や四肢を失うこともあった。軍用構造体は戦闘に利用される。
ジンニーの欠片
パーヴェズラヴァン王はシリンの魂を引き抜き、その粉々になった欠片を動力源として使役した。これらの「ジンニーの欠片」は刀剣、槍、構造体などに利用され、ジュラバドの工業生産を支えた。
瞑彩鳥
瞑彩鳥はこの時代から通信手段として利用されていた。

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