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アモンに仕えた大ジンニー。睡蓮から生まれた最初のジンニーで、フェリギスの妹。
ジュラバドの創設者であり破滅の元凶、アイ・ハヌム城の永遠なる囚人。かつては踊り子、少年、羅漢、夜叉、獣類などあらゆる美しい姿に化け、そのどれもが主を満足させた。

物語

リルパァールは睡蓮から生まれた最初のジンニーの一人で、ナブ・マリカッタに仕えていた。ナブ・マリカッタの死後、アモンはナブ・マリカッタの霊廟として「永遠のオアシス」を築き、彼女はいつか目覚めると約束した。ジンニーたちはその言葉を信じ、アモンに忠誠を誓った。

リルパァールはアモンの使者となり、凡人の王となるべき理想の人物を探した。彼女は若き羊飼いオルマズドと恋に落ち、彼に助力した。オルマズドは放浪する一族の首領となり、暴君フヴァストラを打倒して凡人の君主となった。彼は諸オアシスを従え、アモンを大宗主として拝み、宮殿と殿堂を建設した。部族から奴隷を募り、属州から労働力を徴用することで、首都ジュラバドは大いに発展した。
リルパァールは夜の寝所で優しい諫言を呈し、彼の考えを改めさせようとした。しかしオルマズドは奴隷制を民の統治の慣例だと考え、諫言を恋人の睦言としか見なさなかった。
リルパァールはオルマズドに失望した。ジンニーの激しい狂愛は恐るべき憎悪へと転じ、彼女は恋人を罰する策略を張り巡らせた。

リルパァールは娘シリンを産み、三つの予言を下した。
一つ、シリンは偉大な英雄と恋に落ち、その子供は父より優れたものになること。
二つ、シリンの血縁者の多くが甘い結末を迎えること。
三つ、シリンが父親の王国を独占すること。
だがオルマズド王は予言を無視した。
同じ頃、リルパァールが産んだもう一人の子キスラは孤児として巨鳥ゴグヌスの巣で育てられた。彼はこの鳥の力を借りてオルマズド王の養子となり、シリンと結婚した。誰も知ることはなかったが、二人は実の姉弟だった。
こうして一つ目の予言は成就したが、二人の結婚は幸せなものではなかった。リルパァールの狙い通り、シリンは次第に父親に憎悪を抱くようになった。
ある大饗宴の夜、奴隷たちは麝香の飴にサソリの毒を垂らし、オルマズド王と三百人の世継ぎへと供した。饗宴から外されたシリンとその夫キスラは生き残り、彼は新王「パーヴェズラヴァン」として即位した。下手人の奴隷たちはすぐに処分された。
こうして二つ目の予言は成就した。このオルマズド暗殺は全てリルパァールの計画によって実現したものだった。

リルパァールは息子キスラ・パーヴェズラヴァンのために無限の権力を与え、ジンニーの欠片で駆動する機械を設計した。野望を抱いたパーヴェズラヴァンは、王妃にして実の姉シリンに知性のない奇形のジンニーを産ませた。これらのジンニーが機械を駆動し、大量生産を実現した。
パーヴェズラヴァン王は奴隷制の廃止を高らかに宣言したが、それは同時にジュラバドの法律で義務付けられていた奴隷の扶養の廃止でもあった。奴隷たちは主人を失って困窮状態に陥った。労働者階級の間では不満が広まっていった。
リルパァールはキスラとシリンの息子シェロイを育て、労働者たちに反逆を囁いた。シェロイは長じて「黄銅の仮面」を名乗り、パーヴェズラヴァンの圧政に対して反乱を起こした。
リルパァールは漆黒のアビスを利用し、ジュラバドそのものを漆黒に呑み込ませた。ジュラバドは国ごと滅亡し、オルマズドとその一族に対する三代にわたる復讐劇は成就した。
アモンはこの出来事を知り、罰として彼女の魂を散り散りに分けて封印した。

タニット部族の主母バベルは、「永遠のオアシス」への入り口を開くためにリルパァールの力を欲していた。ジェイドと旅人は古代の遺跡でリルパァールの欠片を発見する。彼女は旅人を気に入り、主人と認めて契約を交わした。彼女は二人を「永遠のオアシス」へと導いたが、そこにはナブ・マリカッタがいないことを知った。アモンは約束を守らなかったのだ。リルパァールは当然怒るはずだったが、彼女の心には虚ろな感覚しか残っていなかった。
その後、リルパァールは旅人をジュラバドの遺跡へと導き、惨劇の全てを明かした。彼女は自分が間違ったことをしたとは思っていないが、漆黒に呑まれたシリンとシェロイに正しく対面するべきだと考えていた。再び会うだろうという言葉を残し、リルパァールは瓶を離れてジュラバドに去っていった。

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