オープンワールドRPG「原神」の設定をまとめるサイト

ジュラバドの王パーヴェズラヴァンの妃にして実の姉。先王オルマズドリルパァールの娘。
人間とジンニーの混血として優れた知恵と無限の寿命を持っており、吉凶を予見する力がある。

物語

ジンニーのリルパァールはオルマズド王に失望し、彼への復讐を計画した。彼女は娘シリンを産んだ時、三つの予言を夫に与えた。
一つ、シリンは偉大な英雄と恋に落ち、その子供は父より優れたものになること。
二つ、シリンの血縁者の多くが甘い結末を迎えること。
三つ、シリンが父親の王国を独占すること。
オルマズドは予言を無視したが、リルパァールはこの予言を実現するために陰謀を巡らせていた。リルパァールのもう一人の子、キスラは孤児として巨鳥ゴグヌスの巣で育てられた。彼はこの鳥の力を借りてオルマズド王の養子となり、シリンと結婚した。誰も知ることはなかったが、二人は実の姉弟だった。
こうして一つ目の予言は成就したが、二人の結婚は幸せなものではなかった。リルパァールの狙い通り、シリンは次第に父親に憎悪を抱くようになった。
ある大饗宴の夜、奴隷たちは麝香の飴にサソリの毒を垂らし、オルマズド王と三百人の世継ぎへと供した。饗宴から外されたシリンとその夫キスラは生き残り、彼は新王「パーヴェズラヴァン」として即位した。下手人の奴隷たちはすぐに処分された。
こうして二つ目の予言は成就した。これはリルパァールがシリンとキスラの手と心を操って実現した、完璧な復讐だった。

パーヴェズラヴァン王はリルパァールからジンニーの欠片を動力源とする技術を学び、野心を抱いた。彼はシリンに知性のない奇形のジンニーを産ませ、このジンニーを動力源として機械生産を推進した。機械によって十分な供給を確保したパーヴェズラヴァン王は、奴隷制の廃止を宣言した。ところが、奴隷制によって扶養されていた人々は解放されると職を失い、むしろ困窮した。
シリンは息子シェロイを産んだが、パーヴェズラヴァン王は予言を恐れて彼を追放した。シリンは夫に復讐するため、シェロイに父を殺して王国を奪うように告げた。シェロイは「黄銅の仮面」を名乗って貧民の支持を集め、反乱を起こしてパーヴェズラヴァン王を討伐した。
その後、シェロイはアビスの裂け目に落ち、漆黒のアビスがジュラバドを呑み込んだ。リルパァールの復讐、そして三つ目の予言は成就した。シリンは常に彼女の道具であり、無実の苦難を受け続けた。彼女はシェロイと共にアビスへ墜落した。

テキスト

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