調度品・「輝く遠星の如く」
野外キャンプでの調査生活に慣れてしまった寝不足な少女は、夜半に星図を描き終え、学業の充実と疲れの波に乗って眠りにつこうとした。うとうとし始めた時、彼女はとある植物の葉っぱの形が、長い間遠い星を凝視した後のあの光の輪によく似ていることに気づいた。そして、その植物の葉っぱを大きめの観測図を描くときの補助として利用してみたところ、これが意外に悪くなかったのである。
調度品・「迫りくる夕焼けの如く」
「また日没か、今夜はよく眠れるかな…」
空の果てに散り去っていく夕焼けを見ながら、寝不足な少女はまた低い声を漏らした。その後、また机に向かい、意識が朦朧とするまで論文の作成に難儀した…
再び目覚めた時、なぜか手の傍には一枚の夕焼けに染まった葉っぱが置かれており、論文の進展に大きく寄与したのであった。次に砂漠へ星象を観測しに行くまで、少女はその葉っぱがどの植物のものかわからなかった。
調度品・「中天にかかる白星の如く」
寝不足な少女は、静かな部屋ですら眠れないのに、野外のテントなど尚更である。
しかし、このような調査も、たまには少女に思いもつかないサプライズをもたらしてくれる。例えば、ある日深夜まで星図を描き続けていた少女は、遠くないところに特別な植物があることに気づいた。その淡く白い葉っぱは特別な形で、空の一部の星の分布とも似ていた。描いた星図に独特の、偶然による貴重な価値があると彼女に告げているようだった。
調度品・「月の断片の如く」
「月を一定の角度に沿って縦にカットしたら、その断面にはどんな模様があるのかな?」
星象を研究する学生たちは論文によって精神が押し潰されそうになった時、ストレス発散のために、よく変わった議論をする。
寝不足な少女は彼女たちの話を聞いていて、議論に混ざるほどの気力はないが、心の中で既に答えを出していた──
ある時、夢遊状態から目覚めた彼女は、ある植物の丸い葉っぱの中に横たわっていた。あの植物の模様は、恐らく「月の断片」と多少は似ていたに違いない。
調度品・「夜明けの予兆の如く」
「夜更かしして論文を書いてるところに黎明の太陽が差し込むと、本当に刺されたみたいな気分になるのよね…」偶然にも他の学生の愚痴を耳にした寝不足な少女は、朦朧としていた…
このような経験は、彼女も当然覚えがある。幾度も夢遊状態から突然目覚め、空の果てには夜明けの予兆のような色が逆巻いていた。
実のところ、その色は眩しいとはいえないかもしれない。逆に、とある目立たない植物の葉っぱによく似ている。その植物は砂漠ではよく見かける方だが、少女はどうしてもその名前を思い出せない…
調度品・「烈日の輝きの如く」
「寝不足なので、どうか暑くなりませんように…」
寝不足な少女が、星象を観測するために一日目の午前に砂漠に入ったとしたら、二日目の昼前に戻ってくることはまれだ。防砂壁をあたふたと乗り越える時、いつもとある植物の金色の葉っぱが荷物や髪の中に挟まってしまう。寝不足な少女にとって、この金色は恐怖の対象である──日が出る前の空の色がこの葉っぱの色に近いということは、その日は日差しがとても強いことを意味している。体力が少ないにもかかわらず砂漠を渡る必要のある人にとって、これは間違いなくある種の苦痛であろう。苦痛のあまり、少女はこの葉っぱの生えている植物を見ると、無意識に避けてしまっているほどだ。
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