オープンワールドRPG「原神」の設定をまとめるサイト

七神の一柱、スメールの二代目草神。スメール人が使う愛称は「クラクサナリデビ」。「クラ」には「小さな」という意味がある。俗世での通り名は「ナヒーダ」。
「知恵」を理念に掲げる。

物語

500年前、先代草神マハールッカデヴァータはアーカーシャを作って禁忌の知識の汚染を駆逐したが、自身も汚染されてしまった。彼女は世界樹の最も純粋な枝を折って「輪廻」たるブエルを創り、世界樹に意識の欠片を残して亡くなった。
ブエルは廃墟の中で賢者たちに発見され、スメールに迎え入れられた。だが、当時の彼女は幼子のような知能しかなく、全知全能とは程遠かった。敬愛するマハールッカデヴァータの死という現実を突きつけられた人々は嘆き悲しんだ。当時の大賢者はスラサタンナ聖処にあったマハールッカデヴァータの装置を改造して、ブエルを軟禁した。
マハールッカデヴァータの死後、草神の誕生祭である花神誕祭の日付はブエルの誕生日(発見された日)に変更された。当初は花神誕祭を盛大に祝っていたが、教令院がブエルを無視する姿勢を続けたため、次第に廃れていった。
やがて教令院はアーカーシャ端末を開発し、人々の夢を収穫することでアーカーシャを運用した。賢者たちはアーカーシャシステムによって国民の知識を管理するようになった。一方、ブエルは良き神となるべく勉強を続けており、教令院の統治とアーカーシャシステムに対して特に異論はなかった。彼女は軟禁状態でありながら、アーカーシャを通してスメールの国民を観察することができた。彼女は魔鱗病の患者に話しかけて慰めたり、砂漠のグラマパラに力を授けて地震を鎮めたりした。彼女は同時に世界樹の枯凋問題の解決にも取り組んでおり、マハールッカデヴァータの残留意識に隠されたメッセージを解読しようと試みていた。
ブエルの誕生から500年後、教令院も草神も悪化する世界樹の枯凋問題を解決できずにいた。この危機の時にファデュイ執行官「博士」が現れ、教令院と協力して創神計画を開始した。これは「散兵」に神の心と機体、さらに神の缶詰知識を与えることで全知全能の傀儡神を作り、世界樹の危機を解決するという計画だった。
神の心から力を抽出するため、教令院は「花神誕祭の輪廻」を168回繰り返して量産した夢を収穫し、アーカーシャの出力を最大化しようとした。ブエルはこの非常事態において、唯一彼女を知覚することができる旅人とパイモンに協力を依頼して「輪廻」を終わらせた。
この時点で、ブエルは教令院が何らかの秘密の計画を進めていることに気付いた。彼女は旅人の力を借り、学者セタレから情報を聞き出そうとするが、「博士」がアーカーシャを利用して彼女の意識を捕らえた。秘密を盗まれることを防ぐため、彼女は自らの意識を封鎖することにした。
アルハイゼンの計画によって無事教令院に潜入した旅人は、特製のアーカーシャ端末を通してブエルの意識を目覚めさせた。またセノは大賢者アザールを脅迫し、ブエルをスラサタンナ聖処から解放させた。
ブエルは旅人と共に「正機の神」と対面し、「輪廻」を通して「正機の神」との戦闘経験を蓄積。さらにその情報をアーカーシャで国民に送信し、弱点を探し出そうとした。「正機の神」を倒して雷神の心を獲得したブエルは、二つの神の心を使ってマハールッカデヴァータの残留意識を解読。そこでマハールッカデヴァータの意識は汚染されており、ブエルが作られた理由は彼女を世界樹から削除することだったと知ることになる。ブエルは嘆きながらもマハールッカデヴァータを削除し、テイワットから禁忌の知識の汚染を駆逐することに成功した。
その直後、「博士」がブエルの前に現れる。神の心を要求する「博士」に対し、ブエルは全ての断片の削除という条件を付け、さらに偽りの空に関する知識を交換した。
マハールッカデヴァータが削除されたことで歴史が改ざんされ、マハールッカデヴァータの偉業は全てブエルに帰せられた。このため、草神の民の多くはブエルを篤く信仰するようになった。ブエルは教令院の管理を取り戻し、アーカーシャを停止することを決定した。また、砂漠の民への生活支援や教育援助も開始することを決めた。こうしてスメールは、500年の時を経て「知恵の神」の導きを取り戻した。

理念

草神ブエルの理念は「知恵」。ブエルは、学者たちを導くのは知恵の神ではなく、真理そのものであるべきだと考えている。

信仰

世界樹の改ざんが起こる前は、草神の民の大半がマハールッカデヴァータを信仰し、ブエルについて気にしていなかった。彼女はアーカーシャシステムの外部に存在し、忘れられていた。しかしながら、ブエルに直接助けられた人々や、林業など植物関係の仕事に携わる者たちはブエルを信仰していた。
世界樹の改ざんが起こった後は、雨林の創造から災厄の鎮圧までマハールッカデヴァータのあらゆる偉業がブエルのものとなった。そのため、それまでマハールッカデヴァータの信仰していた人々は記憶を上書きされ、ブエルを信じるようになった。

能力・偉業

アーカーシャ
ブエルは最初のアーカーシャ端末であり、アーカーシャの様々な情報に接続することができる。
意識の占有
理論上、ブエルはアーカーシャを媒介にすることでアーカーシャ端末を付けている全員の意識を占有することが可能だが、彼女はスメールの民の自己意志を尊重している。彼女が必要な時は、スネージナヤのバイオニック人形であるキャサリンを使う。
世界樹
世界樹の化身たるブエルは、世界樹と接続して情報を検索したり、改ざんしたりすることができる。
夢境
ブエルは他人の夢に出入りする能力がある。

考察

  • ブエル(Buer)は著者不明の魔導書『ゴエティア』に登場するソロモン72柱の悪魔の一柱。テイワットの魔神は皆ソロモン72柱の名前が由来。
  • 「成長のエメラルド(Nagadus Emerald)」に名前が挙がっているナーガ(Naga)はインド神話の蛇の精霊。仏教では竜、竜王とされる。

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